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現地リアル報告
北朝鮮イベントで見た民衆の今

9月24日・25日に「元山航空祭」取材のため北朝鮮入り。

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Oct 23, 2016 by Isobe Seiji Reporter

3 Lines Summary

  • ・平壌空港で「ソウルとはどこだ?」と聞かれた。
  • ・航空祭の参加者は楽しんでいるように見えた。
  • ・緊張感はあるが、ホテルでは少し自由に行動できた。

入国審査で訪れた「緊張の出来事」

まず、平壌国際空港へは、高麗航空を使って北京から入りました。この空港といえば、2002年の小泉総理の訪朝や拉致被害者の帰国の際に報道された姿が印象にのこっていましたが、2016年現在の空港は、この通りです。

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当時からすると近代化した印象ですね。

入国審査では、印象に残っていることがあります。
ソウル特派員なので「ソウルから来た」と話すと、審査官からの返答が、「それはどこだ」と。そこへ、こちらは「サウスコリアです」と返すと「そうか」と。この瞬間は非常に緊張しましたね。

一方、私の助手としてともに訪朝した女性は北京から来たので「北京から来た」と話すわけです。すると、なんとその審査官の口から出たのは、「中国は核実験をどう見てるのか?」という言葉。審査官がいわゆる北朝鮮当局の意思を持っているとは考えにくいのですが、その返答には驚きました。

人が歩き、バイクが逆走する、高速道路

平壌から元山までは車で入りましたが、直線距離で150km、車では約200kmで4時間かかりました。

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とにかく道が良くない。中央分離帯がなく道幅が広い。舗装はされていますが、ところどころ修繕が及ばず穴が空いています。
運転手さんは、その道の条件の良い部分を選んで右に左にハンドルを切るので、すごく揺れる。しかも高速道路ですから100km近いスピードで走っているわけです。カメラマンが座っていた補助席がぎしぎし音を立てながら揺れ、元山に到着した時には壊れてしまうほどでした。

車は右側通行ですが、バイクが逆走してきたり…

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人が歩いていて、自転車で渡ろうとする人までいたりもします。

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さらに、外灯がないので夜になると真っ暗です。その道を、車のライトだけで進んで行きます。

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僕は、これまでに北朝鮮の重要人物たちが「交通事故で死亡した」という報告を何度か受けたことがあって、「そんなことはないだろう。これは何かの謀略じゃないか?」と思うことがたびたびありました。しかし、実際に自らこうした道を体感すると、ありえない話ではない、と感じるようになりましたね。

元山航空祭で知った北朝鮮の民衆の現在

航空ショー「元山航空祭」が開催されたのは元山葛麻(カルマ)空港。もとは軍用機などで使用する空港でした。

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こちらは、女性パイロット2人による戦闘機のデモンストレーション。

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こちらが軍用ヘリの編隊飛行。

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そして民間航空、高麗航空のデモンストレーション飛行。

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会場には地元の人々、1万人以上が観にきており、開催側から動員されているとはいえ、皆楽しんでいました。

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外国人の観光客も100人以上招待され、うち日本人も20人前後はいたようです。

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日常に娯楽が少ないため楽しみに訪れたのだろうという印象です。

また、会場には物販の店もいくつか設けられており、揚げパンやキンパプ、ソーセージ、また生ビール、お菓子などが販売されていました。これらを買えるのは裕福な人だとは思いますが、楽しんでいたようですね。

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大型イベント運営には課題ありか

ショーの開催中、会場を観ているとヒヤリとする場面によく出くわしました。

一般観衆は自由に撮影できたので、皆、制約されることなく航空機の非常に近くまで寄っていきます。なかには撮影する男性のそばを航空機が走り過ぎていく、そんな肝を冷やす場面も。

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これは、世界の航空イベントではなかなか考えにくい状況ですね。また、観衆が急に走り出したと思ったら、軍の制止も聞かず、前へ前へとせり出してくるシーンも。

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これは、さきほどの女性パイロットが滑走路に戻ってきたのを出迎えるためだったよう。

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熱意の表れでもありますが、これは非常に危険です。まだ運営側が統率に慣れていないのだ、という印象がのこりました。

航空ショーを開催した北朝鮮の思惑

このショー開催の目的は、「北朝鮮は国際的な制裁に揺るがない」という国威の発揚と、今後、北朝鮮に観光客を呼び寄せて外貨を獲得したいという狙いがあるのではと言われています。

今回、初めての北朝鮮は見るものすべてが新鮮でしたが、あらゆる出来事に北朝鮮当局の「意図」を常に意識するようにしておりましたので、常時かなり緊張していました。ただ、取材中は当局の担当者含めた集団行動でしたが、滞在先のホテルでは朝に一人で散歩できるなど、緊張感の中にもやや自由に行動できる場面もありました。

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