ホウドウキョクは2019年3月31日で更新を終了しました。長らくご愛顧頂きありがとうございました。
サイトは2019年5月31日にクローズ予定となります。今後は FNN.jpプライムオンライン をご利用ください。
残業しない会社「北欧、暮らしの道具店」のクラシコムが、みんなで“社食”を食べる理由とは?
Main 256c1ef9 5ca3 44c0 81a2 4770e56844af
残業しない会社「北欧、暮らしの道具店」のクラシコムが、みんなで“社食”を食べる理由とは?

特集「料理は、ビジネスパーソンの必修項目だ」第4回

Default portrait
Jun 15, 2017 by editors room Reporter

3 Lines Summary

  • ・機械と働いているのではない。だからこそたわいのない話が大切
  • ・美味しい食事を囲めば「何を話そう」という気遣いは不要
  • ・“しょうがない”と思って参加する集まりも、安心感につながる

ECサイト「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムでは、週に1度、会社で料理研究家・フルタヨウコさんが作った料理を、社員全員で楽しむ“社食”の取り組みが行われている。できたての手料理をいただける仕組みは聞くが、それを会社のみんなでいただくのはちょっと珍しい。はたして仕事にどんな影響を与えるのだろうか。クラシコム代表の青木耕平さんに話を伺った。

機械と働いているのではない。だからこそたわいのない話が大切

5efda02d 25e3 470b 9863 48b56ff482ef

うちの会社の勤務時間は9〜18時で、残業をしないと決めています。働く人のなかには結婚している方も、子どもがいる方もいて、仕事帰りに『今日ご飯食べに行こうか』と言っても行けない人がいる。しかし、仕事を離れた“インフォーマルなコミュニケーション”は、健全な組織を作るためにはとても重要だと思うので、お昼間にみんなで手作りのご飯を食べて、たわいもない話をする時間を設けました」

取り組みは2012年、社員がまだ6人だった頃から続いている。社食を始める前は、限られた時間内で仕事を終えようとするあまり、みんなさっと仕事をして、さっと帰る、どこか“寂しい会社”だったという。インフォーマルなコミュニケーションにこだわる理由とは?

「フォーマルなコミュニケーションだけだと、機械と同じ扱いを人間にするということ。“コマンド&コントロール”じゃないけど、『こうして』とか『これじゃダメ』とか。ただ『昨日見たテレビが』とか『休みにどこに行った』とか、非公式なコミュニケーションがあるからこそ、初めて自分が自分らしく働ける、という実感が社員それぞれにわくと思うんです。

仕事ってもともと難しいものではなく、ほとんどの問題はコミュニケーションとか人間関係に起因する。ただ、仕事は分業だから、なかなか他のセクションと仕事をする機会のない人もいたりする。そういう人と食卓を囲んで、日常的にご飯を食べていると、遠い感じがしない。あまり話していないがために、萎縮したり、つまらない遠慮をしたり、気が合わないと感じたり、余計なことがなくなると、仕事ってうまくいくものだと思います

確かに、社内で起こるトラブルの原因は人間関係に起因することが多い。だからこそ、“インフォーマルなコミュニケーション”を普段から重ねることで、余計な心配が減り、限られた時間の中でも効率よく仕事を進められると言えそうだ。

美味しい食事を囲めば「何を話そう」という気遣いは不要

クラシコムで働くのは、20〜30代前半がほとんど。世代が違うと、話す内容に困りそうだが、青木さんは「食事の時は余計なことを考えない」ことが大切だという。

4b933c4e 52dc 4a72 9de7 47f223af6ff7

「ご飯食べている時に難しいことは言わない。仕事の出来不出来とか。我が社の課題について、そういう話をしてもご飯が喉を通らないですから。そもそも美味しいもの食べていたら、そういう話にはならない。

内容を覚えていないくらいの雑談しかしていないんですが、それが大事だと思います。雑談の中にこそ、その人の個性が見え隠れする。社食の取り組みを通して、そんな“個性”を、仕事の中でも出していいんだよ、ということが何となく伝わって、それぞれがその人らしい働き方ができたら素敵だと思います

さらに「何を話そう」という気遣いは不要だと青木さんは考えている。

リーダーって、みんなからどう思われているか考えている時点でダメだと思う。1人でご飯食べたいなら食べればいいし、みんなで食べたきゃ食べればいい。リーダーが人目を気にしないようにすれば、みんなも人目を気にしなくて済む。要は“作為的”にやらないということ。『社食をこういう風にやったら、みんなのモチベーションが上がるかな』とか、考えてやるとうまくいかない」

“しょうがない”と思って参加する集まりも、安心感につながる

社食の日は、フルタさんがオフィスの中央に設けられているキッチンで料理を準備。オフィスには仕切りがないため、社食が始まる前から美味しそうな香りが職場に漂う。準備ができてプレートを手にみんなが一斉にキッチンに並ぶ光景は、学校の“給食”を思い出させ、どこか懐かしい。

7b6824b8 68c2 40f8 beec a88bb6b29ca0

「上司が良いか悪いかに限らず、みんなできれば上司がいないところでご飯を食べたいもの」と話す青木さんだが、週に1度の社食は「しょうがないと思って参加している人もいるかもしれないが、“しょうがないこと”が大事」と考えている。

「ご近所や学校などのコミュニティでも、みんな喜んでというよりかは、しょうがないから来る。でも、ちょっと顔合わせて、普通の人なんだなということが日常的に確認できているだけで、割と安心できることってあるじゃないですか。だから別に嫌々でもいい。そこで劇的な効果があるというよりかは、『あ、普通の人間なんだな』と日常的に確認できるだけで、とてもいいことだと思います。安心感は人がパフォーマンスする上で絶対欠かせないもの。安心感がないところで良いパフォーマンスできる人はあまりいない。安心して、萎縮せずに仕事すると結果が出やすいんではないでしょうか」

「若手を食事に誘っても、何を話せば良いかわからない」と悩むビジネスマンは多いだろう。しかし、まずは肩肘張らずに、ランチに誘ってみてはどうだろう。美味しい食事から生まれる何気ない会話を通して、今まで知らなかった相手の魅力を見つけることができるかもしれない。弁当をひとりで食べるより、よっぽど有意義な時間になることは間違いないだろうから。

9fb11a12 aaea 4b97 98c3 31aeefe01946

文=周東淑子

プロフィール
青木耕平
株式会社クラシコム、代表取締役。2006年に妹・佐藤友子さんと同社を共同創業。2007年に北欧雑貨専門サイト「北欧、暮らしの道具店」をスタート。「非日常」を届けるためのものづくりをするオリジナル商品ブランド「KURASHI&Trips PUBLISHING」も展開中。

北欧、暮らしの道具店 
https://hokuohkurashi.com/

料理は、ビジネスパーソンの必修項目だ
vol.4

残業しない会社「北欧、暮らしの道具店」のクラシコムが、みんなで“社食”を食べる理由とは?(この記事)

4.5
App icon

ホウドウキョク

ニュース

Fuji Television

Appstore badge

Google play badge

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

Default portrait
ホウドウキョク編集部
Reporter
Thumbnail 0436638a 2638 475b bb6a 98f6ba84309c
Special
 
これで目覚めはスッキリ! 睡眠の質を上げる3つのコツ
Dec 27, 2018
3.5
editors room
Reporter
Thumbnail 8e0c4906 b7ae 4ca1 ade4 932caad629a3
Special
 
セクハラで全てを失った男たち…。驚愕の「セクハラ事件簿」
Dec 26, 2018
3.5
editors room
Reporter
Thumbnail 2c811e0a 92d2 4ef3 8492 f7ed25c90dab
Series
 
【北斗の拳でわかる】プレミアムフライデーって結局どうなった?
Dec 25, 2018
4.5
editors room
Reporter