権力維持の決意表明? 内閣改造で見えた安倍首相の思惑
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権力維持の決意表明? 内閣改造で見えた安倍首相の思惑

第3次安倍再々改造内閣の顔ぶれから、安倍首相の狙いを分析

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Aug 07, 2017 by FLAG7 Reporter

3 Lines Summary

  • ・支持率を下げないことを主眼に置いた人選
  • ・外務大臣と防衛大臣がともにリベラルなハト派なのはバランスが悪い?
  • ・権力維持を盤石にという決意以外の何ものでもない

第3次安倍再々改造内閣のポイント

安倍首相は8月3日、内閣改造と自民党役員人事を行い、第3次安倍再々改造内閣が発足した。
13人が閣僚経験者という実力派を並べた、経験重視の手堅い布陣となっている。

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これまで安倍首相と距離を置いてきた、元総務会長の野田聖子氏が総務大臣として入閣。

内閣支持率急落の一因になった加計学園問題では、所管する文部科学大臣に元農水大臣の林芳正氏が就任するほか、PKO日報問題で辞任した稲田前防衛大臣の後任には元防衛大臣の小野寺五典氏が、岸田外務大臣の後任には前行革担当大臣の河野太郎氏がそれぞれ就任した。

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安倍首相は岸田氏を後継者として考えている

日本大学法学部教授 政治学者 岩渕美克さん

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岸田派としてはもちろん、来年の総裁選をにらんで、ポスト安倍の筆頭であるというアピールをしたいだろうなと。これは国民というよりは党内にですね。

安倍首相からすると、後継者を育てるという意味では、岸田さんに党務を任せるというのを容認したという意味では、やはり後継者として考えているのかなぁと。

安倍首相の考えとしては、来年の総裁選はまだ俺で行くぞと。そのために、(総裁の任期を)変えたわけですからね。

その後、安倍首相からすると不測の事態が起きて辞めなければいけない場合でも、キングメーカーになって、直接的ではないけれど憲法改正をしたいというもくろみがあるかもしれないですね。

支持率を下げないことを主眼に置いた人選

今回の改造は支持率回復が焦点になっていますけど、これでは回復はしないだろうし、安倍首相も改造一発で10数ポイント上がったみたいな過去の例とかは多分、考えていなくて、これ以上、支持率を下げないということを主眼に置いている人選かなぁというような気がしますね。

メディアは野田(聖子)さんを盛んに取り上げて、安倍首相と距離がある方を入れたと言っていますけど、一般の有権者は分からないですよね。政党の中の人間関係とか。

そういう意味では、元郵政大臣を適材適所で選んだということだけで、手堅い安全運転かなぁと思っています。

河野太郎氏の外務大臣起用には驚いた

ジャーナリスト 潮匡人さん

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私は河野太郎外務大臣には驚いた一人です。そういうことをもっと早くやっていれば、こんな支持率の低下にはならなかったんだろうなとは思います。

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外務大臣と防衛大臣がともにリベラルなハト派なのはバランスが悪い?

今回、河野外務大臣についても、小野寺防衛大臣についても、どちらかといえば、いわゆるタカ派ではなくハト派というくくりになると思いますし、保守・リベラルという表現で言うのであれば、リベラルなハト派というくくりになるんだろうと思うんですね。

そのこと自体は悪いとは思いませんが、外交を司る外務大臣と、そして防衛大臣に、そういう方がついたということをどう評価するのかという観点は必要なのかなと思います。

通常、アメリカなどは、たとえば国務長官はハト派であっても、国防長官はタカ派であるといったようなかたちで、いわばバランスをとっています。当然、それぞれ役割が違いますので、最後まで外交的な解決を諦めないハト派の人がいる一方で、たとえば北朝鮮に対して戦争も辞さないんだと、すべての選択肢がテーブルの上に置いてあるというのは本当の話なんだぞと思わせるタカ派の人がいる。

もしかしたら、このタカ派的な役割は総理が担うと言うのであれば、それはバランスがとれているのかもしれません。

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三浦瑠麗のまとめ

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権力維持を盤石にという決意以外の何ものでもない

これはですね、権力維持というものを盤石に、これからも引き続きやっていくぞ、という決意以外の何ものでもないと思うんですね。
支持率が下がっているので、反対している人を取り込もうと。
これは表向きの説明としてはそうなんですね。その作用があることは確かなんです。

裏の話が何なのかというと、支持率が下がっているとどうなりますか? 支持率が下がっていると、党内の支持が大事になりますよね。

つまり、郵政造反組がいるような状況で自民党を抵抗勢力と呼んで、世論に支持を求めたような小泉総理の時とは違って、今は世論が離れていて、党がついている状況。

そうすると、大きな派閥を上から4~5つ、おさえればいいわけですよ。大きな派閥を順番におさえていった時に、かつての中選挙区制度ならば、入閣待機組がいるわけですね。

年次があって何回生ですっていう話になった時に、その人たちをそのままピックアップしたら、どうなります? まず、適材適所じゃなくなるから批判されますね。2つ目に、スキャンダルが出るんですね。

かつてよりもスキャンダルが命取りになる時代がやってきたので、スキャンダルは避けたいし、稲田大臣のような暴言・失言は避けたいということになると、実力者をその中から選ばなくちゃならないわけですよ。

だからこそ、たとえば、政権から距離をとっている河野太郎さんを外務大臣にしたり、あるいはずっと入閣されている加藤勝信さんのような仕事師を引き続き、入閣させておいたりするわけですし、実際に小野寺さんも防衛大臣経験者であるということで、手堅いということになるんでしょうね。

安倍首相の対抗馬が勢力を強める内閣ではない

ここでも、派閥のロジックと実力のロジックっていうのは被ってるんです。たとえば、石破派からは今回、齋藤健氏を農水大臣を選びました。石破派のホープを閣内に取り込んでしまうということは、安倍政権が続く限り、そのホープたちは自由に動けないんですよ。

まず、彼(石破派のホープ)の仕事は総理を支えて、各大臣としての仕事をすることですよね。なので、あんまり幻想を持つべきではないと思うんですよ。つまり、支持率が下がっていて反対派を取り込んでいるから、政権運営は難しくなるとか、あるいは安倍さんの対抗馬が着実に勢力を強めていくというような内閣ではまったくないです。

内閣に加わりたい人がいなくなったら、それは問題なんだろうけど、まったくそういう状況じゃないですよね。みんな、入りたくてしょうがない。

そういう中で、きちんとホープを選んでいっているということなので、世間的には実力派を揃えましたよということになるし、党内的には有力派閥から、きちんと人質をとりますよということであり、たとえば、積極的に支えている麻生派からは3人入れたけれども、積極的ではなくて我慢しながら支えている岸田派からは4人入れて、4人も岸田さんの右腕たちを大事にしてしまうということで、縛る効果もあるんだぞということですね。

支持率は多少上がるが完全な回復は目指していない

支持率は多少は上がるでしょうけれど、ただ、完全な回復は目指してないんじゃないでしょうかね。むしろこれから、総裁3選を目指して、これからも盤石な政権をやっていくぞということで、まず党内の目配りを重視したということなのではないでしょうか。

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「ホウドウキョク×FLAG7」8/3放送分より
番組アーカイブ https://www.houdoukyoku.jp/archives/0009/chapters/29026

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