Main 7206d456 6797 4280 8f59 046098894acb
エルサレム首都認定はトランプの“見境のないギャンブル”

選挙公約を優先したトランプの見落とし <フジテレビ風間晋解説委員>

Profile fee96686 f752 41fd 9912 eae80f7d87ac
Dec 07, 2017 by Kazama Shin Reporter

3 Lines Summary

  • ・選挙公約を果たし支持層にアピールしたいトランプ大統領
  • ・国務省は大使館移転を急がない
  • ・イスラエルのサウジ連携戦略が台無しに

トランプ大統領は6日、ホワイトハウスで演説し「エルサレムをイスラエルの首都と認める」と宣言。
アメリカ大使館のエルサレムへの移転準備を指示した。
様々な懸念の声が聞こえる中で『宣言』に踏み切ったのは、本人が述べている通り「選挙公約を果たす」ことを優先したためだ。

7c3a3283 ebde 4b3c 91c9 2e38aaaba8a9

選挙公約を果たし支持層にアピール

そもそもアメリカ議会は、1995年に大使館の移転を求める法律を制定。

歴代大統領がその執行の延期を繰り返し、それに対して議会が定期的に執行を念押しするけれど格好だけ…というなれ合い関係が続いていた。それだけにトランプ大統領は、実行力をアピールできるというもの。

イスラエル・ロビーが大きな政治力を持つことや、中間選挙が11ヶ月後に控えていること、税制改革やロシア疑惑対応で議会対策が急務となっていることなどを考えれば、極めて国内政治的な計算に立った『宣言』と言って間違いない。

欧州から批判続出 緊急安保理会合開催

大統領の『宣言』を受けて発表されたティラーソン国務長官の声明は「移転の決定を履行するためのプロセスを早急に始める」としている。
しかし、国際的な批判や和平への悪影響を深く考慮せざるを得ない国務省は、そもそも事を急いで進めることはないだろう。

トランプ大統領の『宣言』に対し、イスラム諸国が反発するのは当然として、ヨーロッパの同盟国からも強い批判が出ている。
大統領の国内向けの決定が各国の中東外交や中東情勢にどう響いてくるのか要注意だ。

まずはイギリスやスウェーデンなど国連安保理の8ヶ国が要請し、8日に開かれることになったトランプ『宣言』を巡る安保理緊急会合で、アメリカとの溝の広がりがあらわになるだろう。

A3d9f38d c0e9 4073 b878 04af40fcbecd

イスラエルとサウジアラビアの連携戦略の行方

更に注視すべきなのは、サウジアラビアの対応だ。
トランプ大統領の『イスラエル重視と反イラン』をも背景に、サウジはイランという共通の敵の存在をテコに、イスラエルとの接近を図ってきた。

それは中東情勢の地殻変動につながる大きな動きだが、聖地エルサレムを巡るトランプ『宣言』がイスラム意識を呼び覚まし、反イスラエル感情が中東を覆ってしまうと、サウジが立ち止まらざるを得なくなることが考えられる。

それはイスラエルが着々と進めてきたサウジとの連携戦略が危うくなることでもある。その意味で、トランプ大統領の「首都認定」は見境のないギャンブルだと言える。

App icon

ホウドウキョク

ニュース

Fuji Television

Appstore badge

Google play badge

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

Profile fee96686 f752 41fd 9912 eae80f7d87ac
風間晋
Reporter
Thumbnail 697e4afe abcc 4dee bb58 816a9f4667d4
セクハラ疑惑の候補が、アラバマ州補欠選挙で敗北 トランプ共和党に激震
8 hours ago
5.0
Kazama Shin
Reporter
Thumbnail dc2903c0 1ddb 4865 9e74 9137180abef8
イバンカのインド訪問 超VIP待遇を巡る裏事情
Nov 28, 2017
4.0
Kazama Shin
Reporter
Thumbnail 942f9e73 c25d 4060 90ed ed8ddc1144a9
感謝祭に生き残る”幸運の七面鳥”とアメリカ大統領
Nov 22, 2017
4.5
Kazama Shin
Reporter