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「給料を上げない」という選択。『人生100年時代』に我々はどう生きるか
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「給料を上げない」という選択。『人生100年時代』に我々はどう生きるか

【新春特別インタビュー】人生100年時代の生き方ー

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Jan 02, 2018 by editors room Reporter

3 Lines Summary

  • ・人生100年時代の構想会議をやっている日本は世界を引っ張る
  • ・ステップアップだけではない人生を受け入れるべき
  • ・これから人生100年時代を過ごす子供達は素晴らしい未来が待っている

今年ベストセラーとなった、『LIFE SHIFTー100年時代の人生戦略』。

この本によると、日本が一番早く人生100年時代を迎えると言う。2007年に生まれた日本人は、107歳まで生きる確率が50%あると試算されているそうだ。

本の著者、英国ロンドンビジネススクール教授のリンダ・グラットン氏は、「人生100年時代」という言葉を提唱し、100歳を生きることになる私たちは、もはやこれまでの、20歳までの教育期間、20歳から60歳までの就労期間、それ以降の退職期間という人生設計はもうできないと話していた。

今後はいつでも学べ、いつでも違う職を選べ、いつでも休める、そんな多様性のある生き方に変わってくるとの考え方は、多くの反響を呼び、国内様々なところでセミナーが行われ、政府も『人生 100 年時代構想会議』を開催している。


海外とは少し違う労働環境が続く日本に住む私たちは、今後どう生きていけばいいのだろうか。
来日したグラットン教授に直接聞いた。


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——いま政府で行われている「人づくり政策」構想会議、どういうところが有意義ですか?

構想会議を行っているのは世界で日本だけで、それ自体とてもユニークです。

私は政府が果たす役割の一つは、その国の問題について議論する機会を作ることだと思っています。そして今この国の問題となっているのは人生100年時代についてです。

もちろんほかの国にとっても重要ですが、特に人生100年時代を一番早く迎える日本にとっては、考えなくてはならない問題の一つです。

私はメンバーの1人として見ていて、非常に興味深い会合が行われていると思っています。

政府、学術界、労働組合、財界などの代表者、異なった立場・グループの人たちが集って人生100年を素晴らしいものになるよう話し合うことはとても有意義です。

他の国にはないことで、そういった意味では日本は世界を引っ張って行くんだと思います。

——日本人の多くは失敗やリスクをとることを恐れますが、どうすればいいでしょうか?

私が住むイギリスのブレグジット(Brexit、イギリスEU離脱)についての国民投票のケースでもわかるように、リスクをとるということには問題もあります。

なので私も慎重にコメントさせてもらいます(笑)。

私は日本人は慎重に、ゆっくり動いていく傾向にあると思います。重要な問題に対してかなり慎重に注意深く検討する傾向があります。

たとえばロボットをどう使うかなどについてもそうですし、今回の人生100年時代に対する考え方もそうです。

それは起業家精神に関する調査の結果でもわかっています。

実際に今後長寿化社会においては、人生のどこかであたらしいビジネスをスタートすることができれば非常に有意義だと思いますが、日本はその起業率が非常に低いですね。

これは日本人がリスクテイクしない傾向だからかもしれません。


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——日本の転職はステップダウンになってしまうことも多いです。今後変わって行くんでしょうか?

今、世界の大半の国の経済は低成長となっています。
もしみんながステップアップしようと思うと、経済全体が成長しないといけません。
残念ながら、日本もアメリカもイギリスも経済はそういう状況にはないので、皆が常にステップアップをするわけではないという考え方に慣れなければいけません。

60歳を超えた人に就職が難しいのが、給料が毎年上がるという期待です。歳をとるほど給料が上がるとなると、そういう人を雇いたくはないですよね。

ここでクリエイティブにならないといけません。
毎年給料を上げなくてもいいようなやり方、雇用を考えなくてはいけません。
となると働き方、雇用形態にも柔軟性が必要になります。
日本のようなこれから70歳80歳で働く必要が出てくるような社会では、今からそういう会話をすべきだと思います。

——高齢の人も働き続けると若い人の職を奪ってしまうことにはなりませんか?

高齢の人がする仕事と、若い人がする仕事は別ですから、奪うという構造にはならないと思います。

本当は自分のビジネスを始めるのが一番いいんです。
これは日本にとって大きなチャレンジです。
起業家がたくさん増えるような、起業家精神が発達した社会を作ることが日本の課題だと思います。

自分で仕事を立ち上げれば、ほかの人に雇用を提供できる社会を作ることができます。
若い人が起業して、高齢者を雇っていいですし、高齢者が起業して若い人を雇ってもいいんです。
活性化された経済を作るためには起業家がたくさん必要です。
それが日本にとって今考えなければいけないことです。

自分の子どもたちに対して、大企業に入るのではなく、自分でビジネスを立ち上げるべきだ、と伝えても理解してもらえるかどうかが難しいことかもしれませんね。

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——今生まれたばかりの子供はまさに人生100年時代を過ごすが、メッセージはありますか?

多くの人が100年も生きられるような国に生まれるなんて、なんてラッキーなんだと言ってあげてください。
素晴らしい人生を作れるいい時期に生まれました。

その子達にとって重要なのは無形資産をどれだけ持てるかということです。
人生の中で生産性を高く保つために、どうやってスキルを保つかを考えなくてはいけません。
そしてどうやってバイタリティ、健康、そして友人関係を保ち続けられるかを考えなくてはいけません。
そしてどうやって自分が変化するために学ぶかということを考えなくてはいけません。

長くて素晴らしい人生を生きていくために。

それを私も子供に言うようにしています。

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実は身近な物語【ホウドウキョク図書館】
vol.10

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