世界から後れを取り戻すカギは“バッテリー”? 自動車業界で出遅れた日本
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世界から後れを取り戻すカギは“バッテリー”? 自動車業界で出遅れた日本

フジテレビ解説陣が集結 2017年の経済を振り返り、2018年を予測【第5弾】

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Jan 05, 2018 by editors room Reporter

3 Lines Summary

  • ・日本は理系が圧倒的に少ない
  • ・バッテリー技術は差が顕著
  • ・諸外国と違うアプローチで宇宙ビジネスを 

2017年は、トランプ大統領就任や北朝鮮のミサイル、天皇陛下退位の決定や眞子さま婚約、働き方改革や小池旋風、衆議院議員選挙など様々なことがあった。

2018年は一体どんな一年になるのか。

今回は、フジテレビ経済担当の解説陣による座談会、第5回目。

2017年に開催された「東京モーターショー」では多くの電気自動車(EV)が並んだ。しかし、日本は世界から電気自動車では後れを取ってしまっている。そんな日本が送れを取り戻すカギはバッテリー?

日本はEVに出遅れてしまった

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ーー最近宇宙ビジネスも盛んですが、今後出てくるべきビジネスって何ですか?

大山泰:

宇宙ビジネスのような、かなりの長期投資に対する回収っていうのは、ある程度複数の事業体や巨額の資本体とか国とかが入っていないと、きっとやりにくいビジネスじゃないかなっていう感じは受けますね。

鈴木款: 
ホウドウキョクでも記事を載せましたが、子どもたちに本物の宇宙に触れてもらおうとJAXA(=宇宙航空研究開発機構)でやっている「宇宙教育」というものがあります。教育の分野で言うと日本の大学では理系が圧倒的に少ない。韓国やドイツの大学では理系の学生が6割ですが、日本は2~3割です。

もう少し理系と文系を融合、データ教育やプログラミングは、文系の人でもできるような教育をやらないと間違いなく2020年以降、日本は負けてしまいます。もう、周回遅れくらいですが。宇宙ビジネスはまさに理系の知を集めた分野じゃないですか。理系をたくさん育てないといけないです。

あとは新しいビジネスというくくりで少し心配なのは、電気自動車です。もともと日本はEV(電気自動車)よりはFCV(燃料電池車)の方で頑張っていこうとしていたのに、いつの間にかEVに包囲されてしまって。中国もEVに乗っかったので、日本は孤立してしまった。

「東京モーターショー2017」に行った時にも、主役はEVなんです。日本も頑張っていますが、やや出遅れてしまっている。トヨタとパナソニックが車載電池の事業で協業するというニュースがありましたが、トヨタとパナソニックの英断はすごいというか、それだけ差し迫っているというか、崖っぷちなのか…。

山田博:
本当に凄いことですよね。

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鈴木: 
そうなんです。

大山:
日本の産業は製造業で大きな付加価値がついてきていたのだが、もし、自動車が世界の競争に負けてしまったら、おそらく製造業系の幅広いすそ野で産業の利益を生み出すものがなくなりかねないので、自動車には頑張ってもらわないといけない。日本に入ってくる外貨のキャッシュがなくなってしまうと大変なことになってしまいますよ。

鈴木:
バッテリー技術ですよね。どこの国が世界のイニシアティブをとっていくかという。

大山: 
バッテリーが大きいくて重いと、トランクが狭くなってしまう。鈴木さんが言ったように、EVの場合は、耐久性に優れてあらゆる天候に耐えられる小さなバッテリーがあれば最高ですよね。

山田:
どこかが開発するんでしょう。

鈴木:
半導体業界から見るとバッテリーほど粗悪品が出回っているものはないそうです。iPhoneも2年くらい経ってしまうと急に電池が切れてしまったり…その程度のものしかまだ作れていないと。日本の企業が頑張って電池切れの心配がないバッテリーを作ったら画期的ですよ。

山田:
液晶は誰が作っても同じような技術的なレベルなんですけど、バッテリーはいろいろな技術が入っているから、差が顕著に現れるんですよね。だから、日本がいいものを作ったら、もちろんすぐに他の国が真似をしようとする。けれど、実際に真似ができるかどうかというと、将来的にはできるかもしれないけれど、そこには1年や2年じゃないタイムラグが出てくる。

大山:
とにかく日本がデファクトスタンダードをとってしまうことですよね。量産化したら単価は安くなりますし、世界中でますます需要が増えていくでしょうね。

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宇宙ビジネスにはイノベーションの芽

山田:
宇宙の話では日本はJAXAになりますが、アメリカではニュースペースの世界、いわゆるベンチャーの民間主導で、低コストでIT企業が進めていくという傾向になっていますよね。日本がそれを真似できるかというと、なかなかできない部分もあるかもしれないから、官民共同のようなやり方でやればいいのかなと。

諸外国とはアプローチの方法が違うかもしれないけれど、将来的には衛星ビジネスはかなり可能性がありますよ。ロケットの開発はどれだけ安くして飛ばすかということなので、衛星をうまくいっぱい飛ばせれば、それだけAIとかIoTとか情報通信の量が全然違うものになります。

山田:
そこは負けられない分野ではあるでしょうね。そして可能性のある分野ですよ。そこのアプローチの仕方は諸外国と違ったやり方はあるのかなと思いますね。

大山:
バッテリーも含めて宇宙ビジネスでトライするというのは、すごいイノベーションの芽がいっぱいあって、それがまた他の産業につながるというのはあるのかなというのは、みんなの話を聞いて思いました。

山田:
ベンチャーに投資する制度や風潮がなかなか進んでいないのがね…。これからはそれができないと負けてしまう状況ですよね。

鈴木:
日本企業って売上至上主義ですよね。そんなことやっているうちはダメで、世界は時価総額ですよ。世界の時価総額ランキングは20位までアメリカと中国の企業ばかりです。
時価総額はその企業の未来に対しての期待の大きさなので、トヨタで30何位とか日本の企業ってほとんど期待されてないっていうのが現実としてある。発想を転換して経営戦略を変えていかなきゃダメですよね。

山田:
売上高で勝負するのも、そうじゃないでしょって思います。大規模の資産を持っている、こんなに売り上げているというのがこれまでの価値で判断基準だけれど、そこだけじゃないですもんね。
限られた資源をどれだけ有効に使っていくか、そこの発想がシェアリング・エコノミーの発想。そこをどれだけやっていけるかが勝負になるんじゃないかと思います。

大山:
あと利益率ですよね。

山田:
そっちに転換していかないといけませんよね。

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イラスト=さいとうひさし

【ホウドウキョク座談会】2017年と2018年はどんな一年?
vol.19

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