「江戸の古地図」をリアル縮尺で再現!いつもと違う初詣ができるかも
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「江戸の古地図」をリアル縮尺で再現!いつもと違う初詣ができるかも

江戸時代と現代の地図がわかるアプリが登場

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Jan 01, 2018 by editors room Reporter

3 Lines Summary

  • ・プレジデントの表紙などを担当したイラストレーターが古地図作り
  • ・あまりに膨大な作業をたった1人でやり続けた
  • ・その古地図と現代の地図を一緒に見れるアプリが登場

東京。23区だけで1000万人近い人がすみ、日本の政治や経済などの中心地だ。

徳川家康が、16世紀に何もない湿地帯にすぎなかった関東の一漁村に入城し、その後江戸幕府が成立してから、わずか400年しか経っていないが、世界でも有数の都市であり続けている。

天皇陛下がお住いの皇居や、内堀、外堀など、今も江戸時代の名残を残す場所はたくさんあるが、当時の街がどうだったのかがわかる地図アプリが登場した。

江戸の地図を作り始めたきっかけは先輩の一言

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中川恵司さん

この地図アプリの古地図のデータを作った中川恵司さん。1937年生まれで、東京芸術大学を卒業後、雑誌プレジデントの表紙を10年以上担当するなど、グラッフィクデザイナー・イラストレーターとして活躍していたが、ある地元の先輩の一言により、古地図の世界に没頭するようになったという。

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中川さんが描いたプレジデントの表紙

東京で働いていた地元の先輩に「江戸の地図は面白いよ」と言われた中川さんは、もともと池波正太郎が書く時代小説が好きだったこともあり、古地図の世界にのめり込んでいく。

小説に出てくる通りの、曲がり角を曲がったところが、どんなところか知りたい。しかし江戸の地図は、もちろん現代と違って、正確に測量されたものではなく、縮尺も一枚一枚それぞれに違ったものだった。

なんとかリアルな江戸の地図を作ることができないか。

その作業を始めたきっかけを「成り行きです」と笑いながら話す中川さんだったが、その作業は気が遠くなるほどに骨が折れるものだった。

江戸時代の地図は切り絵図

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明治初期の地図

江戸は多くの文献資料として現存している。その中でも「切り絵図」はイラストマップとして親しまれてきた。しかし、そもそも江戸の正確な地図というのは存在しておらず、方角や距離感すらもわからない切り絵図を貼り合せようにも縮尺や測量が合わない。

そこで中川さんは、明治時代初期に戸籍法ができたことで、参謀本部が作った地図と内務省が作った地図を下敷きにすることにした。

しかし、その下敷きにする明治の地図も、当時の参謀本部が、日本の端々で残っていた戦いを鎮圧するため「その地図内の道や方向がわかれば良い」という程度に、専門家ではない陸軍の歩兵が作ったもので、現代の地図とは整合性が取れない物だった。

「基本的な道路は変わらない、川の流れも変わらない。ただ、あるはずのお寺が、明治になって行われた廃仏毀釈でなくなり、今では資料も何も残っていないような物が出てきたり…」

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左:完成した地図 右:現代の地図

中川さんは、様々な資料を元に、まず明治初期の地図と現代の地図を合わせる作業を進め、その後「読み終わるのに1年はかかる」という量の、江戸時代の手書きの地図や文章を参考にその地図に埋め込んでいった。

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霞ヶ関近辺の屋敷に石高や坪数を書き込んだもの

参考にした資料は当時、将軍と幕府の要人しか見ることのできなかったような資料で、町奉行・寺社奉行・江戸切り絵図・大絵図などから、大名の屋敷の坪数や石高を書きいれたり、敷地内の様子はその子孫が所有する資料を参照したりと、聞くだけで気が遠くなるほどの作業だ。

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信濃町近辺の江戸時代の地図

この気が遠くなるような作業をたった1人でやった中川さんは「やっていると面白いんですよ。日本人の歴史がやはり基本的に地図に立脚して地域性というのが出てくるので。」と前向きに作業をしていたことを教えてくれた。

また古地図内の旧字をわかりやすいよう新字体に直して、一般の人が見やすいように様々な工夫をこらし、4年以上に渡って作業に没頭して作られたのが、下の写真の地図だ。
この写真の地図は写植を入れる前のもので、写植を入れた完成版は『復元・江戸情報地図』として出版されている。

復元・江戸情報地図
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右端にあるのが皇居

江戸と現代を重ね合わせられるアプリ

これまでの古地図アプリや、古地図の書籍などは、古地図をそのまま利用していることが多く、現代の地図とはどうしてもズレが出たり、古地図に書かれている文字が読みにくいことがある。

そこで開発されたのが、中川さんが作った幕末時代の古地図と、現代の地図を組み合わせた、無料の古地図アプリ『大江戸今昔めぐり』だ。

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左:開元聡さん 右:中川恵司さん

このアプリを製作したのは、中川さんから見ると孫世代になる開元聡さんをはじめとする『大江戸今昔めぐり』製作委員会のメンバー達だ。
「一番大変だったのは、UI。全世代の人にいかに快適に使ってもらえるか、操作系を意識して作っていきました」と話す。

普段生活している中で、江戸を意識する人はなかなかいないが、「アプリを通して、知らない場所でも、行き慣れている場所でも『昔ここはなんだったのかな』と手軽に楽しんでいただいて、町の成り立ちなど歴史を知って、その場所に愛着が湧くようになっていただければ嬉しい」との期待を込めて、このアプリを作ったそうだ。

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東京駅の変遷

スマホ上で現代図と古地図を重ね合わせられて、地図の透過度を自由に変えられる機能があるため、現代と江戸時代の地図を見比べながらアプリを楽しむことができる。さらに、ワンタッチで航空写真にも切り替えられる。

江戸時代からある寺社など約3000か所の情報も満載のこのアプリで、初詣を楽しんではいかがだろうか。また、東京散策やウォーキングも、より楽しいものになることに間違いなさそうだ。

あなたは江戸町奉行・遠山の金さんや、火付盗賊改役・長谷川平蔵の住んでいたお屋敷を探すことができるだろうか。

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霞ヶ関の変遷

「大江戸今昔めぐり」アプリはこちらから
http://www.edomap.jp/

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