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文科省の若手官僚が立ち上がる。「改革派」教育者が集結
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文科省の若手官僚が立ち上がる。「改革派」教育者が集結

「スクールプラットフォーム」第一回総会を開催

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Mar 22, 2018 by Suzuki Makoto Reporter

3 Lines Summary

  • ・教育長や校長に「つながる場」を提供
  • ・2020年は戦後最大の教育改革を実施
  • ・教育界の“オールジャパン”が参加

日本の教育が変わる歴史的一歩だ

18日都内で開かれた「教育・学びの未来を創造する教育長・校長プラットフォーム(以下、スクールプラットフォーム)」の第一回総会。

会場は、全国から参加したおよそ170人の教師、校長、教育長、民間企業やNPOの関係者で埋め尽くされた。

スクールプラットフォームは、文部科学省の若手官僚たちが自発的・横断的に集まり、先進的な教育に取り組んでいる教育長や校長に、「つながる場」を提供しようと始めたものだ。

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日本の教育はいま、いじめ、不登校、貧困と学力格差、グローバル化、教師のブラック職場など様々な課題を抱えている。

さらに2年後の2020年には、戦後最大と言える教育改革を控えている。

こうした中、自治体や学校の現場では、国に頼ることなく、新たな教育の実現に向けた取り組みが行われてきた。

エビデンスに基づいた教育システムの構築や、AIやビッグデータ・ICTを活用した教育指導もその一つだ。

答えは現場にある

スクールプラットフォーム事務局の文科省佐藤悠樹・初中企画課専門官は、プロジェクトの狙いをこう語った。

「教育現場に多くの良い実践があることを、私たちは仕事を通じて学んできました。一方で、こうした現場同士がお互いを知っているかというと、そうではないと。そこで現場の良い教育をつなげ、一般化・モデル化していこうと考えました」

文科省前事務次官の授業を巡って、文科省の「教育現場への介入」が問題視されている。

しかしスクールプラットフォームでは、文科省の20代から30代前半の若手官僚が、黒子として事務方に徹している。

彼らは業務の合間に議論を重ねながら、NPOなど民間の手も借りて、このプロジェクトの実施にこぎつけた。

若手官僚が中心となった取り組みで思い出すのは、経済産業省の「不安な個人、立ちすくむ国家」だ。

経産省の若手官僚がまとめた日本の未来への提言は、1か月で異例の100万ダウンロードを記録し、その後出版化されるなど注目を集めた。

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(左)佐藤悠樹さん、(右)栗山和大さん

事務局の栗山和大・大臣官房総務課専門官は、こう言う。

「経産省はビジョンを作っていましたが、私たちは場を作り、人をつなげていきます。まったく別のものだと思っています」

文科省若手官僚の呼びかけに応じて、発起人としてステージに立ったのは、いずれも「改革派」と名高い教育の実践者たちだ。

教育界のオールジャパン集結

イベントでは、長野県飯田市の代田昭久教育長、東京都千代田区立麹町中学校の工藤勇一校長、埼玉県戸田市の戸ヶ﨑勤教育長ら、いわば教育界の「オールジャパン」メンバーが、参加者に向けて教育への熱い想いを語った。

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代田氏は、リクルートから東京都杉並区立和田中学校の校長に転身。私塾と連携した夜間補習事業「夜スぺ」や、部活動へのプロコーチを導入した「部活イノベーション」など、地域・民間の力を借りた学校経営を推進した。

現在は長野県飯田市の教育長として、「地域を愛する教育」などに取り組んでいる。

工藤氏は、東京都教育委員会などを経て麹町中学校の校長に就任。

「学校改革はどの学校でもできる」との持論のもと、形骸化した教育活動として運動会を見直し、中間・期末テストを全廃、固定担任制を廃止するなど、次々と改革を打ち出している。

そして戸ヶ﨑氏は、このホウドウキョクでもすでにご紹介したように(*)、産官学民と連携し、小学校での英語教育やプログラミング教育に、早くから取り組んできた。

(*)ホウドウキョク「英語を話せない先生はどう英語授業をすればいいか」https://www.houdoukyoku.jp/posts/20559

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代田昭久教育長

代田氏はスクールプラットフォームに参加した理由を、「文科省の空気を変えようという若手だと感じたから」だと言う。

「文科省が補助金をつけるといった話だったら参加しませんでした。文科省は組織としての課題はあるのでしょうが、少なくとも今回の若手のように個として志を持っている方はいる。そういう方としっかりネットワークを組んでいきたいと思っています」

代田氏が教育長を務める飯田市では、地域外への転出率が7割と高い。

代田氏はこの理由を「教育の要因が大きい」として、教育を通じ「地域を愛する子ども」の育成に取り組んでいる。

その一つが、「宇宙留学サマーキャンプ」だ。

飯田市は「航空宇宙産業の拠点で、天体観測・星空が楽しめるスポットであり、日本で唯一の隕石衝突クレーターがある」(代田氏)。

これらの特性を活用して、飯田市=宇宙を学ぶ地域にするべく取り組んでいる。

「プラットフォームは勉強させてもらう良い場になると思っています。ただ、プラットフォームのあるなしに拘わらず、自分の限界や臨界点までやるつもりです(笑)」(代田氏)

文科省に求められるのは、教育現場の自由裁量を増やすことだ。

スクールプラットフォームは「文科省の場ではなく有志の場。権威は関係ない」(イベントを支援するNPO法人ETIC.の宮城治男代表理事)

地域や学校が横断的につながり、知見を共有する。

文科省はその場を提供し、共有された知見を普遍化する。

国と教育現場の理想的な関係が、ここにある。

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