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「スマニュー」「東洋経済」「ホウドウキョク」は似た者同士?

11月12日・19日放送 フジテレビ「新・週刊フジテレビ批評」~the批評対談
拡大する“ネットニュースサービス”の行方より:第1話

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Nov 18, 2016 by Shimizu Toshihiro Reporter

3 Lines Summary

  • ・スマートニュース、東洋経済、ホウドウキョクは「協力関係」。 
  • ・“トランプ大統領”はそれぞれ読まれた記事が違う。 
  • ・『ホウドウキョク』の一番のライバルはAbemaTVではない。

日々伝えられるニュース。既存のマスメディアだけでなく、ネットでもニュースに特化したサービスが増加し、出来事の第一報をネットで知る機会も増えている。スマホの普及などにより、ネットニュースの利便性が注目される一方で、ニュースの情報源が増えたことで伝え手も受け手も情報を精査する力が求められている。

フジテレビで放送している「新・週刊フジテレビ批評」~the批評対談では、スマートニュースの松浦茂樹氏東洋経済オンラインの武政秀明氏、そしてフジテレビ『ホウドウキョク』の清水俊宏という3人の運営責任者に博報堂若者研究所の原田曜平氏を加え、「ネットニュースサービスの現在と未来」について討論した。

3つのサービス

原田
『東洋経済オンライン』はとにかくアクセス数が非常に多く、私も記事を書かせてもらうと必ず問い合わせが来ます。
他のウェブメディアよりもビジネスツールに近いなという印象があります。
『ホウドウキョク』はいち早くネットでテレビをやり始めたという意味では非常に注目しています。
最近登場したライバルの『AbemaTV』をどういう風に見ているのかも聞いてみたいです。

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■様々なサービスがある中で、各社の提供するサービスの特長は次の通りだ。

松浦
スマートニュースはスマートフォン上で展開しているニュースのアプリケーションです。
テレビ・新聞・雑誌など様々なメディアからいろいろな記事を提供してもらい、それをどのような形と順番で伝えるかは人工知能を使い、よりよい話題とか重要性など様々なものを考慮したアルゴリズムにより展開しています。
大体1日300万人の方に利用してもらっている状況です。
独自でニュースを作るのではなく、各社が作ったものを集約してユーザーに提供しています。
FNNニュースや『ホウドウキョク』、東洋経済オンラインもニュースを配信しています。

武政
東洋経済オンラインは経済に特化したインターネットニュースサイトで、すべての記事を無料で見ることができるのが1つの特長です。
雑誌の『週刊東洋経済』とは編集も切り離されていて、オリジナルの記事が9割以上となっています。
雑誌も含め100人くらいの記者がいて、彼らが記事を書くが、それ以外にも様々な外部ライターが200人くらい書いています。
スマートニュースやヤフーなど、外部のアグリゲーションサービスにも記事を配信していて、月間2億PVぐらいになっています。
スマートニュースとはお互いに協力関係にあると言った方がいいかもしれません。

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清水
『ホウドウキョク』そのものは去年4月に24時間のライブストリーミングをやるネットチャンネルとしてスタートしました。
現在は短尺のニュースクリップや今注目のVRコンテンツなど、ライブストリーミングにこだわらず、あらゆる手法を使ってニュースを提供していくビジネスモデルに変えています。
先日のアメリカ大統領選挙ではトランプ氏が勝利した直後にテキストの記事も出しています。
こうしたテキストなどのコンテンツはスマートニュースにも出すし、フェイスブックやツイッター、いろいろなポータルサイトなどにも出していきます。
また、コメンテーターがそれぞれ記事にコメントをつけられる機能もあって、1つのニュースを深く知ることができるようなサービスです。

米大統領選でアクセス上昇したのは…

■先日のアメリカ大統領選挙では『ホウドウキョク』がリアルタイムで情勢を配信した。各社はそれぞれどう伝えていたのか。

松浦
いろいろな媒体から情報を受けていますが、最初はクリントン氏優勢の見方の情報が来ていました。
アクセス数もある程度リアルタイムで分かる形になっているので、それを見ていると昼くらいまではどうなるか分からない状況でした。
ところがフロリダがトランプ氏に決まった瞬間にアクセスが大きく跳ね上がり、そこからずっと決定まで高止まりが続き、みんながずっと見て回っているというのが手に取るように分かりました。
いつもと比べて圧倒的にアクセスが多く、フロリダが決まった後から、大体トランプ氏が決まったというニュースが各社駆け巡るまでの間に、非常に多くのユーザーに見てもらえました。

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武政
私たちは今動いている状況というよりは、トランプ氏の人物像やここに至るまでの経緯などをまとめた記事をタイミングよく出したところ、アクセスが跳ね上がりました。
すぐにスマートニュースのトップニュースに取り上げられるなど、非常に動きが速かったです。
しかし一方で、トランプ報道が大体落ち着いてからは、同じように出してもアクセスが伸びなくなっています。
かなり移り変わりが激しいです。
東洋経済オンラインは、ストレートニュースというよりは、その起こった背景や意味づけなどを落ち着いて出すという、元々雑誌がやってきたスタンスです。
ただ、スピードもある程度重要で、盛り上がっている時にはどんどん投入していきます。
投開票の1週間前とか1カ月前にトランプ氏の記事を出しても全然読まれませんでしたが、決まった直後にはすごい読まれ方をしたので、いかにタイミングが大事かということです。 

清水
ホウドウキョクでは朝からずっと特番を続け、勝利宣言が終わった後も選挙結果の意味を考える番組をスタジオでやりました。
地上波とも『バイキング』など普段は大統領選のようなニュースはあまり扱わないような番組とも連動しました。
また、スマホ上では、やはりWi-Fi環境がないと動画は見てもらうのが難しいので、テキスト中継という形で各州の勝敗をリアルタイムで更新していきました。
トランプ氏の勝利宣言は同時通訳でそのまま流しつつ、すべて日本語でテキストにして終了直後に公開しました。
これが色々なところで取り上げられ、またアクセスがくるというように、テキストやライブなどいろいろなものを駆使した報道の形を今回は取り組みました。

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リニューアルした『ホウドウキョク』

■10月24日にリニューアルしたホウドウキョクについて、それぞれの見解を聞いた。

松浦
テレビの延長線上で作られるウェブメディアのコンテンツは非常に多いです。
しかし、リニューアル後の『ホウドウキョク』はテレビの延長線上ではありません。
テキスト中継をやるというのは、テレビの文法ではないです。
ネットの文法では色々なネットメディアがどんどんやっているが、そもそも生中継のあるテレビがあえてテキスト中継をやるというのが大きなポイントだと思うんです。

清水
テキスト中継でトランプ氏の逆転を知った人が、それで動画を見たいという形になりえます。
最初のきっかけを作れるという意味では、このテキスト中継はやはり非常に効果的だと、今回やってみてすごく良く分かりました。

武政
今までの『ホウドウキョク』はやはり“知られていない”というのが大きかったと思います。今回のスマートニュースへの配信の取り組みなどによって“知られる”ということが重要です。
いいコンテンツを作っても知られなければ流通しないので、その辺が課題だったんだろうなと思います。
スマートニュースのようにニュースを集約しているところに参加するというのは、入り口が広がっていくという意味では大きい。

清水
これまでテレビの世界では、限られたチャンネルの中で、いいものを作れば視聴者は見てくれていました。
しかし、ネットの世界ではいくらいいものを作っても見つけてももらえないという状況があります。
その中で、スマートニュースという“チャンネルのボタン”を1つもらい、ほかにも今は、ツイッターやフェイスブック、ユーチューブにも一部出していますが、そういった場所にチャンネルを増やしておくと、そこでまず見てくれて、そして興味を持ってまたホウドウキョクのサイトに戻ってきてくれるんです。
そして、それを見て“面白いな”と思った人が、また翌日なり1週間後なりに思い出して帰ってきてくれるという、そういうサイクルを作れる態勢がようやく整ってきました。

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■テレビ朝日とサイバーエージェントが出資したインターネットテレビ局『AbemaTV』は、『ホウドウキョク』のライバルかというと…?

清水
リニューアル前であれば多分ライバルだったと思いますが、今はもはやライバルではありません。
むしろ東洋経済オンラインの方がライバルだと思っています(笑)

武政
インターネットは本質的にオープンでフラットなもので、世界中に門戸が開かれ、どこからでも来られます。
そうすると人がすごく集まっているところに支店を出していくような形が望ましいです。
人が集まってくるところに出して、自分たちのところにも呼び込むし、そこでも読まれて、という形をどんどん取っていくのがいいと思うんです。

清水
テレビ局はもちろんテレビを見てほしいです。
しかし、映画やイベントの現場に来ている人は、その瞬間は絶対にテレビを見ていませんよね。
それでも、決して映画やイベントに対してフジテレビは否定的ではありません。
それはいろいろな場所に支店を出して、そこでフジテレビのファンを作り、また戻ってきてもらうということをこれまでやってきたからです。
同様に、『ホウドウキョク』というサービスを、スマートニュースにも、ツイッターにもフェイスブックにも出す。そこで見てくれて、それで『ホウドウキョク』に戻ってきてくれるんだったら、それでいい。
作ったコンテンツを一人でも多くの人に見てもらえればいいんです。
一人でも多くの『ホウドウキョク』のファンを作りたいだけなので、他のサービスに出していくというのは必然だと思っているんです。

原田
今の時点と未来の話ではまた違うと思いますが、スマートニュース上では東洋経済オンラインのような原稿と『ホウドウキョク』のような動画がありますが、どちらが良く見られているんですか?動画も見られるようになっているんですか?

松浦
今はまだテキストの方が読まれる時代ではありますが、AbemaTVが出たり、いろいろな動画サービスがスマートフォン上で広がってきました。
回線についても「ギガ割」のような形で7ギガ制限のようなものもだいぶ緩やかになってきたこともあるので、動画もだいぶ見られるようになっているし、今後は増えていくと思います。
ただ、スマートフォン上の動画の見え方と、テレビというディスプレイの動画の見え方はまたちょっと違うところがあるので、スマートフォンに特化した動画の見せ方というのが今後いろいろ試行錯誤されていって、手元のスマートフォン上で見られる動画のコンテンツが増えていくと思います。

第2話:「スマニュー & 東洋経済 & ホウドウキョク対談!『見られる時間』と『読まれるタイトル』」に続く。

動画はこちらから見られます。

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【告知】
白熱の議論の続き<後編>は、11月19日(土)AM5:00~6:00フジテレビで放送の「新・週刊フジテレビ批評」で!

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