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「女性活躍」には程遠い…「子育てからの復職」を妨げる元凶とは?

なかなか進まない、出産・育児を理由に仕事を辞めた女性の復職。何が復職を妨げ、復職支援には何が必要なのか?2人の専門家に伺う。

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Nov 18, 2016 by compass Reporter

3 Lines Summary

  • ・再就職先は非正規が大半で「女性活躍」とは言い難いのが現状
  • ・家事や育児に関する「男性の意識」も復職を妨げる一因
  • ・復職推進のカギを握るのは「再雇用制度」と「在宅ワーク」

11月16日、働き方改革実現会議が首相官邸で開かれ、塩崎厚生労働大臣は出産や子育てを理由に仕事を辞めた女性が復職や再就職がしやすいよう支援を強化すると表明した。そもそも復職を妨げている理由とは?また、どんな支援が求められているのか?アンカー・古市憲寿が2人の専門家に聞いた。

女性活用ジャーナリスト・研究者 中野円佳さん

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出産・育児で仕事を辞めた女性の復職、現状は?

これまでは基本的に再就職先がですね、非正規っていうのが大半になっていて、なかなか仕事のバリエーションがないとか、収入につながらないとかで、主に高学歴で結構能力がある人たちは見合った仕事がないっていうので、あんまり積極的ではないし、そうでない方々っていうのも割と低収入にとどまって、配偶者控除内で働きたいって人も多くて、「女性活躍」とはなかなか言い難い状況なのかなと思います。

女性の復職を妨げる「夫ストップ」とは?

意識の壁としては、男性の転職における「嫁ストップ」の反対で「夫ストップ」みたいなものも結構あると思うんですね。働くのはいいけれども、これまでやってきた家のことはそのまま同じ水準でやってくれることを約束してくれるならいいよ、みたいな言い方を結構、聞きますね。家計補助的に妻が働くことに対してはポジティブな人は一定程度いるとは思うんですけど、とはいえ、妻もすごく稼げるわけではないので、そうすると、大した足しにもならず家庭がおろそかになるなら、ちょっとネガティブというような夫もまだ多いと思いますね。

中野さんが考えるこれからの復職のかたちとは?

今のトレンドでいえば、会社員になることを想定するよりはWebデザイナーとかシステムエンジニアみたいなものですね。これらはゼロベースのスキルでも一定程度、教育を受けるとできるようになるものもあるので、とくにママの視点を生かしたデザインやマーケティングで使いたい企業も多少あると思います。これからは在宅ワークから始めるっていうのが中心になるんじゃないかなって気はします。

相模女子大学客員教授・働き方改革実現会議民間議員 白河桃子さん

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文科省が推進する「学び直し」とは?

学び直しというのは、広く、女性だけでなくいろんな人に対して、再就職、または転職がしやすいようにということで大学院とか大学が今、女性用のそういった講義を提供しているんですね。面倒見のいいところは、就職のところまで導いてくれたりするんです。専門性の高いものからそうでもないものまでいろいろあるんですけど、とにかく実際、就職してもらわないと意味がないわけじゃないですか。ですので、そこをもうちょっと大学が手厚く見ようよとかそういうこともあると思うんですよね。

働く女性は増えているのに正社員は増えていない

ここ10年くらいで働く女性は実はとても増えているんです。ただ、正社員は全然増えていなくて、その大半の人が、(年収)100万~149万円で働く非正規の人なんですね。正社員が増えないのは「3つの壁」があるからなんです。

女性活躍を妨げる「3つの壁」とは?

一つは、税金や保育園がないなどの「制度上の問題」です。もう一つは長時間労働、「時間が捻出できない問題」ですね。それからもう一つは「家の中が男女役割分担になっていない問題」。結局、全部のケア、家事・育児・介護を全部、女性が背負っているので、働く時間自体が捻出しにくい、負担が重い状態になっているんですよ。
年収200万円だと「あぁ、働いてよかった」という感じが出てくるんですよね。
時給が高い東京は週35時間、地方だと週45時間働くことになる。それだとフルパートと同じなんです。
そこまで働きたいというインセンティブがいまはないんですよね。

女性が復職しやすくするために必要な支援とは?

なるべく働き続けられるような選択肢が増えるといいなと思っています。たとえば、「再雇用制度」。今、会社で3年以内であれば辞めても復職できますとか、それから会社によってはパスポートみたいなものを優秀な人に出して、いつでも戻ってきてねみたいな。わりと今みたいな状況が続くようであれば、現実的ですよね。

「男性側の意識の問題が大きい」アンカー・古市憲寿のまとめ

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そもそもやっぱり育児とか出産で仕事を辞めなくてもいいっていう環境を作ることがまず大事だと思うんですね。ってことはまあ十分な保育園があるとか十分な学童保育があるかってことたぶん大事で。あとはお二人ともおっしゃってましたけど、男性側の意識の問題ですよね。それはやっぱりすごいあるなって思ってて、働く女性の育児時間は7分しか減っていないんですよ。いろんな家電が増えて、めちゃくちゃ便利になったはずなのに、7分しか減っていない。逆に男性は12分しか増えていなくて。これだけ男女平等だと言われているくせに実は男女ともに育児家事にかける時間があんまり変わっていないっていう。意識の問題はやっぱり大きいのかもしれないですよね。
単純に育児とか家事をやってくれる男の人の方がモテるようになっていけば家事とか育児をやらない男性は自然と淘汰されていくんでしょう。すごいお金持ち以外は家事・育児をしないといけないという風になっていくと思いますけどね。

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