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アパートを借りるのも一苦労…
留学生たちが直面する、日本の現実

勉強も趣味もめいっぱい頑張る。日本で輝く留学生に聞いてみた

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Dec 10, 2016 by editors room Reporter

3 Lines Summary

  • ・留学のきっかけは日本文化。本もアニメも和牛も大好物
  • ・語学も人前で話すのも苦手。だから「留学生フェス」に挑戦した
  • ・“壁”を感じることも…でも日本がどんどん好きに

2008年に文部科学省が制定した「留学生受け入れ30万人計画」。日本が開かれた国として成熟するべく推進されてきた同計画により、昨年度はついに留学生の受け入れが20万人の大台を突破したという。だが、このことを実感している人は少ないのではないだろうか。そうしたなか、日本で活躍する留学生を盛り上げる「留学生フェス」が開催された。「ニッポンを知る座談会」第4回では、ステージで生き生きと“特技”を披露した参加者たちに話を聞いてみた。

今回の参加者は…

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日本の文学からアニメ、アイドル文化にハマって…

――そもそも日本で学びたいと思うようになったきっかけは何ですか?

スヨン(韓国)
小さい時から日本のいろんなものが好きでした。最初は本でしたね。日本文学からはじまって、東野圭吾さんや恩田陸さんの作品もたくさん読みました。

それからアニメにハマってしまって。ガンダムが大好きになりました。高校生の時、3カ月間ずっとアニメを見てたら、(登場人物の)セリフが聞こえるようになり、「ちゃんと勉強したい」と日本に来ました。

セリン(トルコ)
私はチャレンジをしたかったからです。トルコの学生は、みんなアメリカやヨーロッパへ留学に行くんですが、私は言葉も文化もわからない国(日本)に行ってみたかったんです。

コ セイ(中国)
私は中国で看護師として働いていましたが、自分の好きなことを見つけたいと、日本語を勉強し始めました。働きながら、週1回2時間ぐらい勉強をして、もっと(日本語を)話したい、上手くなりたいと思って、日本にやって来ました。

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「留学生フェス」の出し物は…牛の着ぐるみ、JPOP、インドダンスetc.

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————「留学生フェス」ではどんな特技を披露したのですか?

ジニー(タイ)
牛の着ぐるみを着て、物まねをやりました。
私はお肉、和牛が大好きで。ちょっと変わったことやりたいなあと考えたんです。それなら、牛になっちゃえと思って(笑)。

テンテン(マレーシア)
私はインドダンスをやりました。マレーシアは多民族国家ですし、インドの食べ物が大好きなので、ダンスをやることにしました。

それに、私は自分のことを話すのがとても苦手です。だから「留学生フェス」に参加することは、留学生活のチャレンジの一つでした。本当にいい勉強になりました。

セリン
アイドルダンスをやりました。アイドルのコピーをして踊るんです。学校のサークル活動なのですが、SPH mellmuseというチームで練習しているんです。

スヨン
思い出すと恥ずかしくなるんですけど…アニソン(アニメソング)で「マクロス」を歌いました!

コ セイ
高橋優の「福笑い」を歌ったんですけど、歌詞を忘れてうまくいかなかったんです。すごく緊張しました。

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「あっ、ごめんなさい」の“壁”、先輩後輩の関係、恩師との出会い

久田:
緊張しているのが伝わってきました。みんな緊張してましたね(笑)。

穏やかにフォローしたのは、「留学生フェス」を企画・運営した久田さん。同イベントは活躍する留学生をまずは広く知ってもらう意義があると教えてくれた。

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久田:
日本が国際化するにはインバウンドとアウトバウンドの双方で発展しないといけない。そのためにも日本人と外国人とがもっと交流できるようにしたいですね。意識なのかもしれないのですが、ちょっと距離というか「壁」があるんですよ。
同イベントに協力した日本国際化推進協会の大村さんも補足する。

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大村:
日本では今、750以上もの大学に留学生がいます。早稲田大学なら5000人ほど。でも日本人と留学生の交流は、数えるほどしかありません。だから、クロスカルチャーになるイベントが大事になると考えたんです。

————「壁」があるというのは?

大村:
例えば、アパートを借りるのも、「外国人だから」と嫌がる不動産会社もすごくある。親元を離れて来日している留学生に対して、「保証人いないでしょ」ってとりつく島もない。同じように、就職活動でもさまざまな障壁があります。

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セリン
日本人が壁を作っちゃうのは私もよく分かります。私は以前、サービスのアルバイトをしていたのですが、日本人のお客さんが「すみませーん」って声を掛けてきても、私の顔を見ると「あっ、ごめんなさい」って言われちゃうんです。

でも、SPH mellmuseのメンバーは40人ぐらいいますが、留学生は私ひとりです。私はここでたくさんのことを学びました。友情とかチームワーク、勝利(女子大生ダンス大会で優勝した経験を持つ)、それに先輩・後輩の関係です。これはトルコにはないんですね。

スヨン
私は日本のことが本当に好きになりました。確かに、たまにそうした嫌なこともありますが、それ以上に今1番尊敬する先生や大切な友だちも全員日本人です。

実際の日本人の本音は…?

東京・新宿区の住人は、10人に1人が外国人。「平成27年度新宿区多文化共生実態調査」によると、そんな国際色あふれる街でも、日本人の区民のうち実に44.9パーセントが近所の外国人とあいさつすら交わさず「全くつき合いがない」というのが現状で、これは8年前から全く変わっていないという。

ところが、今後に向けた回答では「全くつき合わない」とする人は7.5パーセントと激減。また、最も多い回答はつきあいの程度が「あいさつをする程度」の27.5パーセントで、「わからない」が25.5パーセントと続く。

外国人との接点がない人が多数派ながら、今後はなんとか少しは接していきたいという本音が見え隠れする。それを裏付けるかのように、区民の期待として最も高い割合を占めた回答は、「日本人も外国人も共に認め合い、協力し合う暮らしやすい街」で、6割近くの支持を集めたという。

なお、外国人の来日の目的は、新宿区民でも半数近くが「勉強のため」と回答している。今、日本にはますます多くを学ぼうと大勢の外国人がやってきている。お互いの理解を深めるため、まずはあいさつの壁を取り払うことから始めたい。

【今回の参加者】

ソン スヨン:韓国出身。早稲田大学3年生。日本文学好きが興じて、アニメやマンガも大好きに。アプリ制作やフリーペーパー制作などクリエイティブ活動にも勤しむ。滞日4年目だがうち1年は香港に交換留学した。

タナソポン ジンラピー ジニー:タイ出身。滞日歴5年。早稲田大学4年生。ドラえもんに憧れてロボティクスを研究するように。ドラマの通訳やコーディネーターなどをしながら学費を完済。和牛が大好き。関西弁もぺらぺら。

セリン オズトルコ:トルコ出身。上智大学大学院2年生。成績優秀でドイツ語もネイティブレベル。母がホテルのマネージャーだったため、幼い頃からホテルで暮らす。京王プラザホテルに就職。滞日2年。

コ セイ:中国出身。神田外語大学1年生。中国で大学卒業後、4年間看護師として働くも、日本語をもっと学びたいと来日。日本語学校で2年学んで、現在の大学へ。

シン スフイ(テンテン):マレーシア出身。東海大学3年生。マレー語、中国語、広東語、英語、日本語を勉強し、外国人観光案内所でアルバイトをしていた。インド料理が大好き。

大村貴康:日本国際化推進協会(JAPI)代表理事。日本の国際化を目指し、外国人留学生や日本人留学生のサポートを行う。

久田理:朝日放送コンテンツ事業部、留学生フェス運営責任者。「異なるバックグラウンドを持つ若者たちが活躍できる社会づくり」を目指す。

構成・文=松山 ようこ

ニッポンを知る座談会

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