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サービス残業に過労死…。
勤勉な日本人の姿、留学生にはどう映る?

電車での醜態に「哀しい」…日本人の真面目さを留学生が語り合う

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Dec 25, 2016 by editors room Reporter

3 Lines Summary

  • ・日本人はとにかく真面目。サボるアジア諸国では特異の存在
  • ・上司が残業していても帰る時は帰る。人生は仕事だけではない
  • ・通勤中の日本人が切ない。だから就職も躊躇する…

日本に興味を抱き、向上心を持って日本にやってきた留学生たち。目的意識の高い彼らは、今ますます日本社会で活躍しつつある。この座談会メンバーも、就職活動は順調そのもの。ジニーさんとセリンさんは、就職先が決定。翌年に就職を控えるスヨンさんは、数々のOB訪問や企業セミナーに勤しむ。一方で、悩みを抱くテンテンさん、働き方に疑問を呈するセイさん。第5回では、日本人の働き方について話し合ってもらった。

今回の参加者は…

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勤務中にスマホいじりは日常!?
サボらない日本人、“適当”なアジア人

――日本人の働き方についてどう思いますか?

ジニー(タイ):とにかく真面目です。日本人はちゃんと働く。タイ人みたいに時間にも遅れない。仕事中も携帯電話をいじらないし、銀行でも店でもみんな真面目に「いらっしゃいませ」って言ってますよね。でも、タイ人ならスマホをいじりながら、「ちょっと待ってくださいね〜、はいはい」って適当に接客をする人も多いです。

――日本なら怒る状況だけれども、タイのお客さんは怒らない?

ジニー:普通に「うんうん」って、受け入れてます。この前、久しぶりにタイに帰って、それを見た時はちょっとショックでしたけど。こんな酷かったっけって(笑)。

スヨン(韓国):韓国人もタイ人と似ていて、結構適当です。見えないところではサボったりします。

テンテン(マレーシア):マレーシアもタイのすぐ下の国だから…似ています(笑)。みんなどうやってサボる時間をつくろうかって考えてますね。

セリン(トルコ):私たちトルコ人は、アジアとヨーロッパ(の特質)がミックスしてます。ヨーロッパみたくオーバーワークはしないし、主張もするけど、アジアみたいにサボったりします。

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サービス残業問題。日本人から学べるところも 

サービス残業が「がんばっている」と認められることの多い日本だが、欧米諸国では「就業時間内に仕事を片付けられない」と真逆の評価が下されることも。日本人が主張をすることなく、遅くまで働くことを美徳とすることには議論の余地がある。

――日本ではサービス残業で鬱病になったり、最悪のケースでは過労死に至ったりと、長時間労働が引き起こす問題が絶えません。

スヨン:確かに悪いこともあると思うんですが、勤勉で真面目に働くっていうのは、日本人の良いところです。見えないところでも素直に一生懸命に働く姿は、日本で1番すごいと感心した部分。こうした姿勢は(その他のアジア人も)日本人から学べると思うんです。それが行き過ぎちゃうと哀しいことになってしまうかもしれないですけども…。

セイ:(黙々と働くことは)確かに、すごく素晴らしいことと思います。でもやっぱり自分の時間も大切にしないと。人生って仕事だけじゃないですよ。自分の時間は、他のやりたいことに使った方がいい。

――サービス残業は誰もしたことはない?

一同:ないです。

セイ:給料はちゃんともらいます。中国人は損をしたくないので、ちゃんと主張します。例えば、休日に働くなら、必ず給料アップできるかどうか聞きます。

ジニー:日本人は上司が帰らないと自分も帰れない。遅くまで残っちゃう文化がありますよね。でもタイでは例えば夕方5時で終業なら、上司がいても「さようなら」って自由に帰れます。

セリン、セイ、テンテン:一斉に頷く

スヨン:韓国は、そこは日本とまったく同じで帰れないですね。サービス残業しています。それに部長が会食に行くって言ったら、嫌でも深夜12時とか1時まででもつき合って、次の日は朝7時から出勤なんてこともあります。韓国と比べたら、日本の方がマシに思えるぐらいです。

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「がんばってるんだな」としか思えない…哀れなサラリーマンの通勤風景

サボらず長時間労働をする日本人サラリーマン。疲れているため、通勤電車で寝入っている人も少なくないが、海外ではトラブルに見舞われるリスクもあって、あまり見られない光景だ。平和だからこその居眠りでもあるが、むしろ留学生には働き方への「恐怖」を駆り立てる。

テンテン:みんな通勤電車ですごく“哀しい”顔をしています。ストレスを感じた表情だったりして、(見ていると)怖くなります…。だから今、私はまだ働かないで、大学院に入りたいと思っているんです。

ジニー:私も会社に入るのはちょっと不安です。私はタイ人だから、ラクしたいけど、日本人は真面目だから、がんばらなきゃいけないなって。

――通勤電車でサラリーマンを見ると、哀しくなる?

一同:頷く

ジニー:みんなじーっとうなだれたり、寝たり。立ちながら寝てる人までいるし。見てて落ち込みます。みんな、がんばってるんだなあって思うんですけれども。おっちゃんもみんな、がんばってんなぁって思うばっかりですよ…。

実際の日本人の本音は…?

日本政府は長時間労働の抑制や年次有給休暇の取得促進を目指した「働き方改革」を進めている。つまり、これまでのようなサービス残業はなくして、上司がいようとも帰る時はさくっと帰り、休暇はきちんと消化できるようにとの意識改革を促しはじめているのだ。

少子高齢化と人口減少が著しい日本は、効率を上げて生産性を高めることが不可欠という。そのためにも、外国人労働者の担う役割は大きくなるのだろう。留学生らがここで異を唱えたことは、そのまま日本政府の改革に通じていた。彼らの声に耳を傾け、働きやすい環境を整えていくことは、日本人にとっても豊かな働き方の一歩となりそうだ。


【今回の参加者】

ソン スヨン:韓国出身。早稲田大学3年生。日本文学好きが興じて、アニメやマンガも大好きに。アプリ制作やフリーペーパー制作などクリエイティブ活動にも勤しむ。滞日4年目だがうち1年は香港に交換留学した。

タナソポン ジンラピー ジニー:タイ出身。滞日歴5年。早稲田大学4年生。ドラえもんに憧れてロボティクスを研究するように。ドラマの通訳やコーディネーターなどをしながら学費を完済。和牛が大好き。関西弁もぺらぺら。

セリン オズトルコ:トルコ出身。上智大学大学院2年生。成績優秀でドイツ語もネイティブレベル。母がホテルのマネージャーだったため、幼い頃からホテルで暮らす。京王プラザホテルに就職。滞日2年。

コ セイ:中国出身。神田外語大学1年生。中国で大学卒業後、4年間看護師として働くも、日本語をもっと学びたいと来日。日本語学校で2年学んで、現在の大学へ。

シン スフイ(テンテン):マレーシア出身。東海大学3年生。マレー語、中国語、広東語、英語、日本語を勉強し、外国人観光案内所でアルバイトをしていた。インド料理が大好き。

構成・文=松山 ようこ

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