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みんな同じスーツに身を包む、「日本の就活」ってヘン?

日本の就活について、外国人に聞いてみた

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Mar 12, 2017 by editors room Reporter

3 Lines Summary

  • ・見た目ではなく、個人の考え方を評価するべき
  • ・システマティックになりすぎている反面、非常にやりやすい
  • ・学歴の詳細を書かなければならない「履歴書」は厳しすぎる

間もなく新年度がスタートする。この春から新社会人になる世代はもちろん、ホウドウキョク世代の中にも転職により心機一転を図る人たちは少なくないはず。

日本における就活は決して容易なものではない。服装や髪型のルール、面接時の作法、企業と個人との関係性…。あらゆるものに気を配り、時には疲れ果ててしまう人もいるのではないか。そして、そのような日本人の姿は、外国人たちにどのように映るのか。11回目となる今回は、「日本の就活事情」について率直な議論を交わしてもらった。

今回の参加者は…

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同じ髪型、スーツ…評価すべきは内面では?

――日本における「就活」ってどう思いますか?

ダイアナ:すごく厳しいと思います。私もいよいよ就活がスタートするんですけど、先日参加した就活に関するイベントでも、そこに来ている学生さんはみんな同じ髪型、同じ髪の色、同じスーツだったんです。でも、本当に大事なのは見た目ではなく、何を考えているのか。そこを評価するように変わってくれればな、と思いました。

タイラー:僕は日本人がみんな同じスーツを着て就活していることに違和感はないですけど、もしも将来的にアメリカで働きたいとするならば、その感覚のままだと難しいかもしれない。みんなと同じ格好では目立たないじゃないですか。アメリカだと、一番目立っていて他の人と違う人が選ばれるんです。

サム:日本の逆だね。

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アイミ:私、スーツが好きじゃないんです。だけど、「何を着るか、どんなスタイルにするか悩まなくて済む」という点では、就活時にスーツを着ることにメリットも感じています。あまりにも自由だと、「やばい、間違えた!」って事態にもなりかねないじゃないですか(笑)。

オル:ナイジェリアはイギリスの感覚に近いところがあって、ある程度自由が許されています。スーツは着なければならないんですけど、シャツの色なんかで個性を主張できる。

アメリカは自由すぎるため、それで困っている人も多数

ラム:そもそも、インドだと学生が自分で仕事を探して就活するということがありません。大学に企業が訪れて、そこで欲しい人材を探すんです。インタビュー(面接)も大学内で行いますし。もちろん、希望する企業が来てくれない、という問題点もあるんですけどね。

タイラー:その点、アメリカはかなりゆるいかも…。

サム:アメリカには就活というものがないです(笑)。もちろん、大学でキャリアフェアなどが開催されることもありますけど、実際にそこで採用される人は極めて少ないです。

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ロレッタ:Craigslist(アメリカの求人・広告サイト)を使って、自分で希望する仕事を見つけるのが一般的ですね。それと、日本だと面接時に丁寧な敬語を使って話しますけど、アメリカではあまりそれがない。もちろん、多少は丁寧な言い回しをします。でも、経営者側が「できるだけ少ない言葉でダイレクトに伝わること」を求めるんです。

サム:「来週。火曜日。13時。ダメ?」みたいな(笑)。

ロレッタ:日本はすごくシステマティックになっているので、もう少し個人に考える自由を与えたほうがいいと思います。

サム:その反面、アメリカは自由すぎてみんな困ってるよね(笑)。

ラム:僕は、日本がちゃんとしたルールで守られているのは、とてもいいことだと思います。インドはさまざまな文化が混ざってるから、制度化されていない。多様性がありすぎるので、結構困っている人も多いんです。だから、日本みたいな制度が欲しいとも思います。

最も厄介なのは「履歴書」の書き方

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アイミ:日本の就活で一番厳しいと感じたのは、「履歴書」。

(一同、頷く)

アイミ:ちょっと厳しすぎると思います。中学や高校を「何年に入学して、何年に卒業して…」って細かく書かなければいけないのは疑問ですね。そんなことよりも、現在どんなことをしているのかにスペースを割くべき。アメリカのレジュメだと、自由に自分のことが書けるから、本当に伝えたいことをまとめられるんです。

サム:日本の場合、「変な人じゃないかどうかを確認する」という意味もあるのかもしれないね。

アイミ:もうひとつ疑問なのが、オーバースキルで断られることがあること。スキルがたくさんあることは、決していいことではないみたい。

サム:オーバースキルの人が入社したら、後々不満を抱くんじゃないかって配慮してくれてるんだろうね。マネジメントも大変になるし。

構成・文=五十嵐 大
取材協力=在日本留学生会協議会(CISA)、エコッツェリア協会

【今回の参加者】

タイラー:アメリカ出身。滞日歴4年。翻訳とマーケティング関係の仕事に携わっている。

オル:ナイジェリア出身。滞日歴1年。芝浦工業大学の大学院生。電気通信技術を専攻している。

サム:アメリカ出身。滞日歴5年。現在は起業家として独立している。

ラム:インド出身。滞日歴2年。現在19歳で、東京工業大学の1年生。

ロレッタ:アメリカ出身。滞日歴1年。大学院に通いながら、“KemushiChan”名義にて、YouTuberとしても活躍。

ダイアナ:ペルー出身。滞日歴1年半。専門学校で経営を勉強中。

アイミ:サウジアラビア出身。滞日歴4年半。フリーランスのフォトグラファーとして活動中。

【特集「ニッポンを知る座談会」】

第1回  「45歳で若い部長さん」の日本企業は大丈夫?

第2回  スーツ姿で赤ちゃんをあやす!? 海外と日本、イクメンの違い

第3回  日本の飲食店は、どうして「撮影禁止」なの?

第4回  アパートを借りるのも一苦労…留学生たちが直面する、日本の現実

第5回  サービス残業に過労死…。勤勉な日本人の姿、留学生にはどう映る?

第6回  ストレートに「好き」って言ってくれない日本人男性と外国人男性の違い

第7回  ニューヨークは絶望に包まれた…。トランプ大統領誕生に対する外国人の本音【前編】

第8回  彼はネゴシエーションのプロ。トランプ大統領誕生に対する外国人の本音【後編】

第9回  「ザ・女の子」だと思う。留学生の目に映る、日本人女性の姿

第10回  『君の名は。』『シン・ゴジラ』大ヒットした日本の映像作品、外国人はどう評価している?

第11回  みんな同じスーツに身を包む、「日本の就活」ってヘン?(この記事)

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ホウドウキョク編集部
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