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スーツ姿で赤ちゃんをあやす!? 海外と日本、イクメンの違い

日本人の「育児意識」って進んでいる? それとも遅れている?

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Oct 29, 2016 by editors room Reporter

3 Lines Summary

  • ・アメリカでは会社内に託児施設が設けられていることが多い
  • ・育児をシェアする意識については、海外の方がいまだ高い
  • ・日本では、男女間で育児に関わることへの意識にズレがある

「ニッポンを知る座談会」第2回目のテーマは「子育てと仕事との両立」について。近年、イクメンという言葉が一般的になり、その存在がもてはやされている日本。だけど、世界から見ると、まだまだ遅れているのかも!?

今回の参加者は…

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海外での育児サポート制度

――日本では育児と仕事との両立が、たびたび問題になっていますが、みなさんの国では育児をする人へのサポートは充実していますか?

ロレッタ(アメリカ):アメリカの場合は、子連れで働く人は普通だし、中にはペットを職場に連れて行く人もいます。会社の中に子どもを預けるベイビースペースも設けられていますし。特に女性がCEOを務めている場合は、そういった環境がより充実していますね。

オムア(ナイジェリア):ナイジェリアでも、育児に関する支援は充実しています。出産した時は、半年間の育児休暇が与えられ、その間の給与もしっかりともらえるんです。

汪(中国):それは母親に対してだけ? 父親に対する支援は?

オル(ナイジェリア):父親に対しては1カ月間の育児休暇期間が与えられますね。

オムア:ナイジェリアは大家族が多いんです。なので、もしも女性が外に出て働く場合は、誰かが代わりに子育てをしなくちゃいけない。

サム(アメリカ):ナイジェリアの男性は育児や家事に積極的なの?

オル:家事をするなんて自然なことですよ。私の父は、いつも洗濯をしていましたよ。ナイジェリアの男性は、女性が苦しい状況に置かれることを良しとしないんです。だから、どうすれば彼女たちが快適に暮らせるのかを、常に考えていますよ。

アイミ(サウジアラビア):それって、若い世代の人たちの考え方なのかもしれないですね。サウジアラビアの男性だと、女性のために家事を手伝おうとしてくれるのは、30代前半までの若い世代だけ。私の父親の世代になると、料理、洗濯、掃除は女性の仕事だと考えている人が多いんです。

サム:僕が子どもの頃は、家のことはすべて母がやっていました。典型的な昔ながらの家庭ですよね。でもいまは違っていて、母が疲れている時は、父がキッチンに立つんです。そんな光景、いままで見たことがなかったんですが、時代の流れとともに意識が変わったみたいで。

海外の「イクメン」事情

サム:僕の個人的な経験だけど、おそらく社会もそのように変化してきたと思うんです。もちろん、父の仕事の状況が変わったというのも影響していると思いますし、フェミニズム的なことがニュースやメディアで取り上げられるようになったことも関係しているとも思います。

ロレッタ:そう。アメリカには「ステイ・ホーム・ダッド」という言葉があります。

サム:奥さんが良い仕事に就いていて稼げる場合は、旦那さんが家にいることもありますね。

オル:ナイジェリアでは考えられないです。

ロレッタ:ニューヨークの地下鉄で、スーツを着て赤ちゃんを抱っこしている男性を見たこともあります。彼らはそのまま仕事に行って、会社のベイビースペースに赤ちゃんを預けるんだと思いますよ。

――中国ではどうですか?

:近年の中国は経済を一から立て直すという状況だったので、共働きじゃないとやっていけない家庭がほとんどだったんです。なので、家事は分担してやらないと、家自体がまわらない。そして、都市部の人たちと農村部とでもかなり格差があって、田舎に残った人たちが都市部のお手伝いさんになるっていう文化が形成されているんです。なので、子どもの世話をするのは、お手伝いさんというケースも多いですね。

サム:中国の男性は絶対に掃除なんかやらないって聞いたけど。

:それは昔の話ね。フェミニズムが根付いたわけではないんですけど、必要に迫られて男性も家事をするようになった、というのが正しいかな。でも、それも社会の発展の仕方によるところが大きいので、いまの中国じゃなかったら、おそらく女性はまだまだ家にいたと思います。

アイミ:日本だと、男性が料理をするとすごいって言われますよね。素晴らしいとか。それって、普段男性がやっていないからですよね。だから、仕事をしている女性が妊娠、出産すると、結局仕事を辞めて家に入っちゃう。

サム:僕、日本のスーパーに生活用品を買いに行くんですけど、ほとんど男性は来ないですよね。来たとしても、なんか恥ずかしそうにしてる。それか、奥さんと一緒に来たとしても、男性はベンチに座ってただ待っていることが多い。

アイミ:サウジアラビアではもう新しい時代に入っていて、「人生はシェアするもの」っていう考え方が根付いているんです。たとえば、スーパーにいるのは、ほとんど男性。私のお母さんも、買い物には行かない。でも、料理は女性がする。そういう風に分担しているんです。

実際の日本人の本音は…?

専門家によるパパ・ママ応援サイト「IKU LOVE」が実施したアンケートによると、7割の男性が「育児に積極的」と回答している。それに対し、「夫が育児に積極的」だと答えた女性は5割。つまり、「育児に関わっている」という認識が、男女間でズレていると言えるだろう。

ただし、「男性の育児参加」についての調査によると、「男性は仕事に専念するべき」という考えを持つ人はほとんど存在せず、男女ともに「仕事に支障がない範囲で育児をするべき」と考えているよう。「イクメン」という言葉がブームになったこともあり、昔に比べると男性の育児参加は一般的になってきているのだろう。

とはいえ、まだまだ「自己満足感」が拭いきれていない男性の育児参加。外国人留学生の意見にもあったように、日本の男性はいまだ育児に関する意識が低いのかもしれない。

構成・文=五十嵐 大

【今回の参加者】
アイミ:サウジアラビア出身。滞日歴4年半。フリーランスのフォトグラファーとして活動中。日本やサウジアラビアについて綴るブログも開設している。

サム:アメリカ出身。14歳の頃に初めて日本に来て以来、年に一度のペースで訪れるように。起業家として独立し、日本在住5年目。

:中国出身。5歳の頃から日本で教育を受けており、現在はヘルスケア関連のプラットフォーム作りに携わっている。

ロレッタ:アメリカ出身。滞日歴はわずか半年と短いが、流暢な日本語を話す。“KemushiChan”名義にて、YouTuberとしても活躍中。

オムア:ナイジェリア出身。滞日歴1年。芝浦工業大学の大学院生。電気通信技術を専攻している。ナイジェリアでは放送技術者として勤務していた。

オル:ナイジェリア出身。滞日歴1年。芝浦工業大学にて建築学を専攻している。ナイジェリア政府でインフラ系の技術者として勤務していた。

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